日本人会主催の日本酒テイステイングが11月20日(木)午後17時30分よりクングスホルメンの酒蔵にて開催されました。
日本食文化と日本酒文化は、現在広く世界に紹介され、大変注目を浴びています。お酒の歴史、種類から、日本の産地、また作り方から材料まで映像を見ながら講師オーケさんよりスウェーデン語で詳しく紹介されました。本来は、日本では、日本のお水、日本のお米を使って作られるお酒のみ日本酒と定義されています。
代々酒造元に伝わる伝統の酒は、古くはベールに包まれていたのですが、最近外国からの観光客に公開する蔵元も少しずつ増えています。
酒サムライソムリエのオーケ ノードグレンさんが、日本酒文化について初めて日本人会のために、歴史から日本文化に触れながら、わかりやすくスウェーデン語にてレクチャーをしてくださいました。参加者のみなさんが熱心に聴講しました。
お酒に合う日本食のシンプルな肴は、本格的です。枝豆の硬さ、たたきや、あぶり、ほうれん草の胡麻和え、ゆで方の加減や和えものの塩梅に日本人女性は、感心しおいしく味わいました。基本的な日本の酒の肴は、大変シンプルですが、完成度が要求されて実は難しいのです。ゆでたほうれん草の歯ごたえや、枝豆のゆで加減、和え物の甘いしょっぱいなど、80回近く日本を訪れているオーケさんならではの、完成された味加減は日本女性もうならせました。
酒講師選りすぐりのお酒5種類が供がされました。日本酒文化を映像を交え、各お酒に合わせた肴が出されます。お酒の香りについて、オーケさんが、想像力を喚起させられるように、ひとつひとつ丁寧に説明をされました。グレープフルーツの柑橘系の香りやお花の香りなどお酒一つ一つに対するソムリエの表現力には、スウェーデンの酒サムライのソムリエの経験と酒文化に対する深い造資を感じさせられました。
ワインのように香りをグラスで楽しみながら、お酒をいただくという新しいスタイルの外国における日本酒テイステイングは、新鮮なスタイルの試みです。スウェーデンでは、アメリカ産の大規模量産の料理酒が当初手ごろな価格で紹介され一般的に広まったのですが、それだけではお酒のおいしさを知ることができません。日本に行き、本場のお酒を飲み、あまりにおいしかったのでびっくりされたのがオーケさんと日本酒の出会いといいます。純日本産の地酒やいいお酒が輸入されるようになりましたのは、つい最近のことです。その一番の功労者であり、お酒紹介の第一人者として、活躍されています。おかげで、スウェーデンの有名なレストランでは、外国料理に合わせて日本酒が最近飲まれるようになりました。
講義の中で、産地や銘柄は、お水や米により違うことなど基本的なことも説明され、古代米の赤いお米の赤いお酒や吟醸純米酒、大吟醸、山廃など辛口のお酒など通が好むお酒が紹介されました。
講義とテイステイングに、また、お願いしますという参加者の声をたくさん戴きました。会員だけでなく、非会員の皆様も参加されました。正しい日本食文化と日本酒文化を世界に向けて紹介し、積極的に発信していくことの重要性をスウェーデンにて感じました。
ご参加ありがとうございました。
日時 11月20日(木) 午後17時30分から約3時間
講師 オーケ ノードグレン (酒サムライソムリエ)
場所 クングスホルメン酒蔵
主催 ストックホルム日本人会