8月27日(水曜日)ストックホルム王様公園で午後15時より、午後18時30分まで日本人会主催の盆踊りが開催されました。在スウェーデン日本国大使館森元大使にご来場を賜りました。
日本人会のクラブさくらコーラスの美しい合唱、日本人女性の太鼓ユニットMAIKOのパワフルで心打つ太鼓演奏、スウェーデン人高校生のZYKAのよさこいダンスは若さあふれる元気いっぱいなパフォーマンスで会場が盛り上がりました。東京音頭と炭坑節、ドラえもん音頭の音と共に舞台上の和太鼓の音が鳴り響き、町の中心の王様公園は、いよいよお祭りムードとなりました。夏のゆかた姿の日本女性やお子さん共にいつもより少しゆかた姿の割合も多かったようです。学校帰りに、お母さんたちが、かばんに浴衣を準備していれて途中で着替えをさせるお手間はありましたが、子供のかわいらしさは、一生の宝物、ぱちりと写真に撮りよい思い出として残されたことでしょう。
会員メールやホームページで練習用動画をご案内し、振り付けの練習成果が現れた会員参加者の皆様には、すいすいと泳ぐごとく手慣れた感じで、手さばき足さばきも気持ち良さそうに
踊られました。反対に最初は、遠巻きにこわごわ見ていた見物人たちも、途中でえいと輪の中に加わり、見よう見まねでどんどん上手になっていく子供や若者もいて、足や手の動きを間違えながらも、なかなか楽しい盆踊りとなりました。上手そうな人をひとり見つけてふりを真似をする。大人は、あからさまに物まねをあまりする機会が少ない日常で、おさるさんのように真似をすることの楽しさも盆踊りの楽しみともいえましょう。
合計12店の屋台が出店しました。古着のお着物販売やロリータファッション、風呂敷や折り紙紹介、日本のお菓子や食品、日本茶専門、コーヒーや日本に関連する旅行、イベント紹介や航空会社PRのブースでは、
平日午後にもかかわらず、多岐多様の来場者を迎えたようです。日本や日本文化や日本食に興味がある皆様と多くの新しい出会いがあったことでしょう。
金魚すくい風にフィスクダムとスウェーデンで呼ばれるお菓子の入った袋を竿で釣るゲームも子供に大人気でした。自分の番を待つ子供たちが列に並び、あっという間に売り切れ御免となりました。次回またね。といいましたら、スウェーデンのお子さんががっかりしたような顔をしましたが、すぐに隣のテーブルで灯篭作りが始まり気を取り直してそちらへ加わりました。
もうひとつ子供たちに喜ばれる灯篭流しの灯篭作りは、牛乳パックの空き箱で役員担当の先生に作り方を習います。灯篭を作り、色を付け、中にキャンドルを入れます。
王様公園内の噴水のある水場で祖先の霊を敬い慈しむべく灯篭流しが今年で2回目を迎えました。
来場者はストックホルム市民のみならず、通りがかった日本人の海外出張者グループや、ウプサラ方面から参加された日本人のみなさま、フィンランドから出展された日系企業のご参加など多岐に渡りました。小さなお子様に浴衣を着せ、手を引きベビーカーでお集まりになられましたお母様たち、仕事を早くすませ、ご来場された皆様、盆踊りがストックホルムの町の中心地であり、市民の憩いの王様公園で開催できましたことは、みなさまのご協力の賜物です。
ゆかた姿で盆踊りに参加された家族会員のお子さんたちが、いつしか大人になって、将来スウェーデンでの盆踊りをなつかしく思い出すことでしょう。今大人であります私たちができるだけのことをして、次世代に日本のよき民間伝承文化を伝えていく者として日本人会一同、行事ができましたこと、これ以上に嬉しいことはありません。
ストックホルム市と王様公園のご協力により、先祖の霊魂に感謝の念を表す盆踊りや灯篭流しなど、日本の夏の伝統、民間伝承文化をストックホルムの一般市民のみなさまに公の場でご紹が介できましたこと、心より感謝いたします。
(文責:金子葉子)